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技術コラム

撹拌機の電気モータとエアーモータってどう違うの?
2018/10/03 09:00

一般工業用の撹拌機(攪拌機/かくはん機)には、電気モータ式とエアーモータ式があります。
2つのモータにはどのような違いがあるのかまとめました。

 

電気モータ式撹拌機とは

電気の力でモータを動かし回転力を生み出し、撹拌翼を回しています。
多くの撹拌機は電気モータを使用しています。
家電と同じようにコンセントに挿して使用するものがあり、取り扱いが簡単です。
インバーター(モータの回転速度を変えられる装置)と組み合わせて変速も可能です。

メリット

  • 撹拌機の種類が豊富で、用途に合うものが選べる。
  • コンセントがあればすぐに使える。※制御盤から電源を取る場合もあります。
  • 回転数を微調整できる。

デメリット

  • 重い。
  • 防爆エリアでは使用できない。(機種によっては防爆仕様もありますが少ないです。)

 

防爆とは

爆発事故を防ぐことです。燃発性のガスが生じるようなエリアでは、火花などによる爆発や火災を防ぐ(=防爆)構造の機器を使う必要があります。

エアーモータ式撹拌機とは

空気の力でモータを動かし回転力を生み出し、撹拌翼を回しています。
エアー(圧縮空気)を供給する設備がある場所で使えます。
電気が不要なので、火花などの危険性がありません。(※厳密には、コンプレッサーの作動に電気が必要となります。)
無給油で動かせるものもあります。

メリット

  • コンセントがない場所でも使用できる。
  • 軽い。
  • 防爆エリアで使用できる。

※防爆エリアでの使用には、必ず防爆対応となっている撹拌機をご使用ください。

デメリット

  • エアー供給設備(コンプレッサー、配管等)が必要。
  • 低速域での運転ができない。

こんなときはどっち?

コスト重視の場合は?

電気モータ式

種類が豊富で価格も様々あります。
エアーモータ式の撹拌機は電気モータ式に比べると高価で、コンプレッサー等の設備の導入が必要となると初期コストがかかります。

粉が舞う場所や防爆エリアに使えるのは?

エアーモータ式

電気を使わず火花などの危険がないため、防爆対応しているものが多いです。
※防爆エリアでの使用には、必ず防爆対応となっている撹拌機をご使用ください。?

メンテナンスしやすいのは?

エアーモータ式

電気モータに比べ構造が単純で、無給油で動かせるものもあり、メンテナンスが容易です。

タンクや工程によって回転数を変えたいときは?

電気モータ式

インバーターを接続すれば、回転数を簡単に操作できます。
エアーモータ式もエアーの量で回転数を変えられますが、電気モータ式の方がより微調整が可能です。

軽いのは?

エアーモータ式

シンプルな構造で、電気モータ式に比べて軽いです。
電気モータ式は仕様にもよりますが、モータが大きく重いです。

静かなのは?

電気モータ式

エアーモータはエアーの吐出音があり、サイレンサー(消音器)を付けて音を小さくすることがあります。

関連コラム:エアーモータ撹拌機ってどのくらいうるさいの?

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