樹脂製の容器などに比べ重量があるステンレス容器。内容物が入っていたり、耐圧仕様で製作された容器だとさらに重たくなります。
そんなステンレス容器では、台車を使用したりキャスター脚を取り付けて移動するのが一般的です。
しかし、それらが思うように動かないことが作業の小さなストレスになっていませんか?
実はキャスターにはその動きによっていくつかの種類があり、使い方に合わせて選択することで作業性がグンと上がる可能性を秘めています。
このコラムでは、様々なキャスターの種類の中でも「自在キャスター」「固定キャスター」の組み合わせと配置について、使い方に合わせて解説します。
- キャスターがうまく動かないのは小さなストレスの原因
- キャスターには自在キャスターと固定キャスターの2種類がある
- 機動力・直進のしやすさ・運ぶものの重さから適切なキャスターの配置を考えよう
台車の形状などの選定に役立つコラムはこちらをご覧ください。
そもそも「自在キャスター」「固定キャスター」って何?
自在キャスター
360度回転し、いろいろな方向に進むことができるキャスター。
一般的なスーパーなどの買い物カートやキャスター付きの椅子に使用されているのは自在キャスターです。
弊社の台車や脚付容器はほぼ自在キャスターを使用しています。
固定キャスター
進行方向が固定されているキャスター。
【NW-D/NW-D-FB】オールステンレス台車では、取っ手側に固定キャスターを二つ使用しているタイプもございます。
その他キャスター脚付容器や台車のキャスターを固定キャスターに変更することも可能です。
性能別 キャスターの配置と組み合わせ
「機動力(小回りが利くか・方向転換がしやすいか)」・「直進しやすさ」・「運ぶ物の重さ」の3項目から、キャスターが四つの場合について解説します。
すべて自在キャスター
機動力:★★★ 直進しやすさ:★ 軽い物向き
今回ご紹介する中で、最も小回りが利く組み合わせです。
その場で方向転換ができるので、狭いスペースを動かしたり方向転換を頻繁にするような場合に適しています。
弊社の台車や脚付容器はほぼこの組み合わせです。
ただし動き始めは、四つのキャスターの向きがすべて揃うまでフラフラと安定しません。
特に加圧容器のような蓋が重い容器では、つんのめって倒れてしまう恐れがあります。
また直進しつづけるのが苦手で、左右にぶれやすい組み合わせです。
手前に固定キャスター2つ+奥に自在キャスター2つ
機動力:★★ 直進しやすさ:★★ 軽い物向き
固定キャスターを手前(押す)側に取り付けると、移動しながらの方向転換がスムーズにできます。
すべて自在キャスターを使用した場合よりも、固定キャスターを使用している分動きが安定します。
ただし、自在キャスターを手前にした場合に比べると方向転換に大きな力が必要です。
移動するものが軽量な場合に適しています。
手前に自在キャスター2つ+奥に固定キャスター2つ
機動力:★★ 直進しやすさ:★★ 重い物向き
自在キャスターを手前(押す)側に取り付けると、固定キャスターを手前にした場合に比べて小さな力で旋回しやすくなります。
また固定キャスターが手前の場合同様、すべて自在キャスターを使用した場合よりも動きが安定します。
重量のあるものに適していますが、旋回の中心が固定キャスター同士の中点(=押す人の反対側)になるので移動しながらの方向転換には広いスペースが必要です。
キャスターの材質にはどのようなものがあるの?
キャスターの材質はご使用になる環境や用途に応じて選択します。キャスター材質の特徴とその選び方については、「使い方に合わせて選ぼう!台車キャスターの種類」をご覧ください。
その他、台車やキャスター脚に関するよくあるお悩み
ステンレス容器と台車のオーダーメイドが可能です
お客様のご希望や使用用途に合わせてオーダーメイドでの製作も承っております。
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