一般工業用の撹拌機(攪拌機/かくはん機)には、電気モーター式とエアーモーター式があります。
2つのモーターにはどのような違いがあるのかまとめました。
電気モーター式撹拌機とは
電気の力でモーターを動かし回転力を生み出し、撹拌翼を回しています。
多くの撹拌機は電気モーターを使用しています。
家電と同じようにコンセントに挿して使用するものがあり、取り扱いが簡単です。
インバーター(モーターの回転速度を変えられる装置)と組み合わせて変速も可能です。
メリット
- 撹拌機の種類が豊富で、用途に合うものが選べる。
- コンセントがあればすぐに使える。※制御盤から電源を取る場合もあります。
- 回転数を微調整できる。
デメリット
- 重い。
- 防爆エリアでは使用できない。(機種によっては防爆仕様もありますが少ないです。)
防爆とは
爆発事故を防ぐことです。燃発性のガスが生じるようなエリアでは、火花などによる爆発や火災を防ぐ(=防爆)構造の機器を使う必要があります。
エアーモーター式撹拌機とは
空気の力でモーターを動かし回転力を生み出し、撹拌翼を回しています。
エアー(圧縮空気)を供給する設備がある場所で使えます。
電気が不要なので、火花などの危険性がありません。(※厳密には、コンプレッサーの作動に電気が必要となります。)
無給油で動かせるものもあります。
メリット
- コンセントがない場所でも使用できる。
- 軽い。
- 防爆エリアで使用できる。
※防爆エリアでの使用には、必ず防爆対応となっている撹拌機をご使用ください。
デメリット
- エアー供給設備(コンプレッサー、配管等)が必要。
- 低速域での運転ができない。
こんなときはどっち?
コスト重視の場合は?
電気モーター式
種類が豊富で価格も様々あります。
エアーモーター式の撹拌機は電気モーター式に比べると高価で、コンプレッサー等の設備の導入が必要となると初期コストがかかります。
粉が舞う場所や防爆エリアに使えるのは?
エアーモーター式
電気を使わず火花などの危険がないため、防爆対応しているものが多いです。
※防爆エリアでの使用には、必ず防爆対応となっている撹拌機をご使用ください。?
メンテナンスしやすいのは?
エアーモーター式
電気モーターに比べ構造が単純で、無給油で動かせるものもあり、メンテナンスが容易です。
タンクや工程によって回転数を変えたいときは?
電気モーター式
インバーターを接続すれば、回転数を簡単に操作できます。
エアーモーター式もエアーの量で回転数を変えられますが、電気モーター式の方がより微調整が可能です。
軽いのは?
エアーモーター式
シンプルな構造で、電気モーター式に比べて軽いです。
電気モーター式は仕様にもよりますが、モーターが大きく重いです。
静かなのは?
電気モーター式
エアーモーターはエアーの吐出音があり、サイレンサー(消音器)を付けて音を小さくすることがあります。
撹拌機のご紹介
MONOVATEでは、ステンレス容器の製作だけでなく、撹拌機(ベルヌーイ流撹拌機)も製作しております。