技術コラム

容器と設備をつなぐ陰の立役者!各継手の特長をご紹介
2016/11/29 09:00

容器と設備をつなぐ陰の立役者!各継手の特長をご紹介

ステンレス容器と他の機器を接続する際には、「継手(つぎて)」と呼ばれる部品が使用されます。

継手には、取り外しが簡単なタイプや、高い圧力に耐えられるタイプなど、さまざまな種類と特長があります。

多くの場合は、接続先の継手形状に合わせて適切な継手を選びますが、ジョイント継手を活用すれば、たとえばフランジ接続からヘルール接続へ変換することも可能です。

それぞれの継手の特長を正しく理解することで、装置や配管とのスムーズな接続を実現し、ステンレス容器の活用の幅をさらに広げることができます。

このコラムでは、ステンレス容器の接続に使用される継手について、その種類や特長、用途を分かりやすくご紹介します。

へルール継手

へルール継手の構造

特長

ヘルール継手は、組み付け・分解が簡単で、洗浄が容易な継手です。

継手同士は溝付のフランジにパッキンを嵌め込み、クランプで締め付け固定します。

クランプの締め付けは、工具など使わず手締めにて簡単に固定できます。

用途

ヘルール継手は、洗浄などで取り外しの多い部分に使用します。

主にサニタリー仕様の医薬、化粧品、食品関連などで使用されています。

低圧、低真空用にも使用できます。

ねじ込み継手

ねじ込み継手の構造

特長

ねじ込み継手は「おねじ」のニップルと「めねじ」のソケットを組み合わせて使用する継手です。

PTFE製のシールテープや液体シール剤をおねじに巻き付け固定シールします。

組み付けにはスパナやパイプレンチを使用します。

用途

ねじ込み継手は頑強な固定方法で、ほとんど外す事がない配管に使用します。

あらゆる配管部分に使用されていますが、真空配管では低真空~中真空の領域にしか用いられていません。

フランジ継手

フランジ継手のイメージ

特長

フランジ継手は、円盤状の板同士の間にパッキンを挟み、工具を使いボルトとナットで固定する継手です。

ねじ込み継手に比べ、シール性・強度・作業性なども良好で、分解・組立が容易です。

用途

フランジ継手は、配管内やバルブ類のメンテナンスなどで一時的に配管や部品などを取り外す必要がある場所などに使用します。

フランジ付きのバルブなどがあります。高温、高圧の配管用継手としても使われています。

チューブ継手

チューブ継手の構造

特長

チューブ継手は、継手本体にパイプを差し込み、袋ナットで固定するだけでシールができる継手です。

3mm~20mm程度の細いパイプ(チューブ)に使用しています。

パイプのシールは内部のリングにより、パイプをカシメることでおこないます。

パイプの取り付け、取り外しを繰り返しても接続が確実に再現できます。

締め付けはスパナのみで特殊な工具は必要としない、手軽で強固な継手です。

用途

さほど取り外しの多くない配管用として使用されています。

シール性は良く、圧力容器や真空容器、半導体容器などに使用されています。

容器内の液体取り出し用やPFAパイプと組み合わせて液面計などに使用しています。

番外編:ジョイント継手

ジョイント継手の種類

ジョイント継手は、既存の装置の仕様に合わせて変換することができる継手です。

MONOVATEでは、ねじ込み継手とヘルール継手を接続するためのジョイント部品のほか、フランジ接続とへルール接続をつなぐジョイント継手など、お客様のご希望にあわせたオーダーメイドもご提案できます。

詳しくは継手が合わない!を解消する助っ人「ジョイント継手」とは?をご覧ください。

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「使いにくい」「ちょうどよいサイズがない」などのお悩み、製作可否など気軽にご相談ください。

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