※本設備は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けて導入しました。
また、本取り組みは、研究目的で実施しています。
捨てられるものから、有機酸をつくる
Q
まず、この設備で何を作るのか教えてください。
野菜くずや食品の残りものを嫌気発酵(酸素を使わない発酵)させて、有機酸をつくります。酢酸や酪酸などといったものです。
資源循環の取り組みで、この設備はその入り口にあたります。できた有機酸は、この先にある別の設備に送って、ガスにして燃料として使ったり、バイオプラスチックの原料に変えたりします。
ただ、入ってくる材料は毎回中身が違います。野菜なら糖分が多い、肉なら窒素分が多い。それによって、できる有機酸の種類も変わってきます。
▲有機酸発酵槽は資源循環の入り口。できた有機酸から、
この先の設備でバイオガスやバイオプラスチックがつくられる
狙った温度で、数値を見ながら発酵させる
Q
その発酵をやるために、設備に必要だったことを教えてください。
まず、狙った温度に保てること。有機酸を効率よくつくれる温度があるので、チラーを使って温度を管理します。
それから、中の原料がどうなっているかを数値で見られること。制御盤のタッチパネルに、pHや導電率、温度、撹拌の回転数まで、見たい数値が1つの画面に集まっていて、記録も残せます。今後センサーを追加できるように、そのための継手も付けてもらっています。
あとは中身がドロドロなので、それを混ぜられるアンカー翼と、高粘度でも搬送できるポンプです。
▲納入した有機酸発酵槽2台。撹拌機、温調機、ポンプ、
pH計・導電率計、制御盤までをひとつにまとめている
▲タンクの上部。センサー類は蓋にまとめて取り付けている
一式で頼める先が見つからなかった
Q
設備を探すときは、どんなご苦労がありましたか?
ネットで調べて、何社かにお声がけしました。
ただ、タンクだけを作る会社さんが多くて。容器だけなら、というお返事はいただけるのですが、撹拌も温調もセンサー、制御盤も含めて一式で見てくれるところが、なかなか見つかりませんでした。
▲有機酸発酵槽の1台分。
タンクも制御盤もポンプもキャスター付きで、配置を変えられる
Q
その中で、MONOVATEにお願いしようと思われた理由は?
センサー類の選定や、それに合わせた構造、制御盤まで含めて考えてくださったからです。
結果的に、ご対応いただけるのがMONOVATEさんだけでした。
▲制御盤のタッチパネル。運転中の数値を1画面で確認できる
相談しながら決め、これから動かしていく
Q
実際にやり取りをされて、良かったと感じた点はありますか?
いろいろ相談に乗ってくれるところですね。
ここまでの設備を構築するのは我々も初めてだったので、どういったものが必要なのか。営業のIさんに、これはできない、これならできる、というのを相談しながら併走できたのがよかったです。
あとから、設計担当のOさんがご苦労されたという話を伺いました。やり取りの中ではそんな様子がまったく見えなかったですし、ばっちり仕事で返してくれました。感謝しています。
▲IQOQ時の制御盤の操作説明の様子
Q
今後の展望を聞かせてください。
まずは実際に動かして、どんな条件でどんな有機酸が出てくるのかを見ていくことになります。
有機酸はこの先の設備に送りますが、バイオガスにして燃料にするだけではなくて、ここできっちり制御された発酵を行うことで、最終的にはバイオプラスチックの原料として、付加価値の高いものを生み出したいと考えています。
かたちにできて本当によかったですが、大変なのはこれからです。これから使っていく中で、マニュアルを見ても分からないことが出てくると思いますので、引き続きサポートいただきたいです。
▲IQOQでは、チェックシートに沿って1項目ずつ動作を確認していく