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1日何千回の手作業での柄杓充填から脱却!
重労働から解放され、並行作業で効率も飛躍的向上
腱鞘炎リスクからの解放により、多様な人材が安心して活躍できる環境へ
課題
1日何千回の柄杓による手作業充填で腱鞘炎リスクが深刻化。力作業のため作業者も男性に限定されていた
改善策
カスタマイズタンクの特注製作でろ過・充填工程を一台に集約。導入前テストで粘性液体への対応力を実証し、確実な効果を保証
効果
腱鞘炎リスクからの完全解放により作業者の健康を守り、充填・ラベリング・梱包の並行作業で生産効率も飛躍的向上。多様な人材が安心して活躍できる職場環境を実現し、段階的な設備拡張計画も始動
株式会社栗田化学研究所
スクリーン印刷製版用感光薬品の専門メーカー。
昭和26年創業の老舗企業として高品質な感光薬品を製造。
東京都板橋区を拠点に国内外へ製品を供給し、品質マネジメントシステムISO9001を取得。
昭和26年創業の老舗企業として高品質な感光薬品を製造。
東京都板橋区を拠点に国内外へ製品を供給し、品質マネジメントシステムISO9001を取得。
3年間の設備探索からMONOVATEとの出会いへ
今回の設備導入に至った経緯を教えてください。
手作業での肉体的疲労の問題は前々から会社全体の課題として挙がっていて、手作業を自動化できる設備を3年前から本格的に探し始めた背景があります。
以前MONOVATEからステンレス容器の購入実績があって、HPやメルマガでオーダーメイドでの設備製作にも対応していることを知りました。
メルマガでロードセルユニット(重量を自動計測する装置)の記事を見て、「これならできるかもしれない」と思い、問い合わせました。
以前MONOVATEからステンレス容器の購入実績があって、HPやメルマガでオーダーメイドでの設備製作にも対応していることを知りました。
メルマガでロードセルユニット(重量を自動計測する装置)の記事を見て、「これならできるかもしれない」と思い、問い合わせました。
▲導入したロードセルユニット
▲ロードセルユニット使用イメージ
MONOVATEの提案を選んでいただいた決め手は何でしたか?
実際に導入を決定する前に、導入前テストを2回ほど実施させていただきました。最初は水でやってうまくいったので、2回目は実際の原料の粘度に近い液体で導入前テストをやりました。
このテストで本当にうまくいくことが確認できて安心しました。その他カスタマイズの要望もする中で、技術的に無理がないということが分かり、導入を決めました。
このテストで本当にうまくいくことが確認できて安心しました。その他カスタマイズの要望もする中で、技術的に無理がないということが分かり、導入を決めました。
▲ロードセル校正作業
1日何千回の柄杓充填作業と腱鞘炎リスクの実態
従来はどのような方法で製造作業をされていたのでしょうか?
今回の設備を導入する前は、柄杓を使用して手作業で感光乳剤(スクリーン印刷用の薬品)をボトルに充填(小分け)していました。それと、重い原料容器を手で持って計量する作業もあり、非常にきつい肉体作業でした。
感光乳剤のろ過作業も手作業で行っていたので、その一連の工程を賄える設備を導入したいと思っていました。
感光乳剤のろ過作業も手作業で行っていたので、その一連の工程を賄える設備を導入したいと思っていました。
▲導入したロードセルユニットはろ過機能付き
(タンク内を真空にして液体を引き込む仕組み)
(タンク内を真空にして液体を引き込む仕組み)
手作業ではどのような困りごとがあったのでしょうか?
1日に柄杓での充填作業を何千回と繰り返すので、非常に大変で、腱鞘炎のリスクも抱えながらの作業から改善したいと思い、今回の設備を導入しようと動き始めました。
感光乳剤は木工ボンドに似た粘性があります。容器への充填は柄杓を使い、漏斗などは使わずそのまま注いでいましたが、なかなかテクニックが必要な作業で、慣れていない人がやると容器外面にダラダラ垂れてしまうという課題がありました。
現在は力作業が多いせいもあり、男性作業員がこの作業をしていますが、今回の設備導入により、女性作業員でもできるようになるので、より一層、効率化や均一化の面でも貢献しますね。
感光乳剤は木工ボンドに似た粘性があります。容器への充填は柄杓を使い、漏斗などは使わずそのまま注いでいましたが、なかなかテクニックが必要な作業で、慣れていない人がやると容器外面にダラダラ垂れてしまうという課題がありました。
現在は力作業が多いせいもあり、男性作業員がこの作業をしていますが、今回の設備導入により、女性作業員でもできるようになるので、より一層、効率化や均一化の面でも貢献しますね。
▲感光乳剤
▲柄杓での充填作業イメージ
並行作業による効率化と労働環境の改善効果
新しい設備の導入により、どのような改善効果を期待されていますか?
電動二方ボールバルブによる定量制御により、設定した重量で自動的に充填を停止するため、作業者が常に監視する必要がなくなります。ロードセルが重量を検知し、目標重量に達するとバルブが自動で閉まる仕組みです。
その間にラベリング作業や梱包作業が並行してできるので、効率が上がることを予測しています。
今は人が一生懸命詰めて、ひたすら詰め続けて、最後にラベルを貼って梱包という流れでやっていますが、今回の設備を導入することにより、充填用のボトルをセットしておいて、充填が終わったものをラベル貼って、また充填用のボトルをセットして、という流れでできるようになります。
ポンプ式での充填も検討していましたが、ポンプの洗浄が大変なので、今回のように、重力を利用して自然に充填し、必要に応じてタンク内の圧力を上げて押し出す仕様になりました。
その間にラベリング作業や梱包作業が並行してできるので、効率が上がることを予測しています。
今は人が一生懸命詰めて、ひたすら詰め続けて、最後にラベルを貼って梱包という流れでやっていますが、今回の設備を導入することにより、充填用のボトルをセットしておいて、充填が終わったものをラベル貼って、また充填用のボトルをセットして、という流れでできるようになります。
ポンプ式での充填も検討していましたが、ポンプの洗浄が大変なので、今回のように、重力を利用して自然に充填し、必要に応じてタンク内の圧力を上げて押し出す仕様になりました。
▲電動二方ボールバルブ(流体を自動制御するバルブ)での充填作業
段階的な設備拡張と継続的な改善計画
今後の展開について、どのような計画をお持ちでしょうか?
この1台ではまだ賄いきれないので、これがうまくいけばもう1台導入する予定です。結局異なる製品を並行して製造する必要があるので、今のままではまだ手作業が発生してしまいますが、この設備がうまくいけばまたもう1台導入という流れになりますね。
第一段のモデルなので、これで様子を見て、第二段はもっとああしよう、こうしようみたいな感じでブラッシュアップできたらいいですね。
第一段のモデルなので、これで様子を見て、第二段はもっとああしよう、こうしようみたいな感じでブラッシュアップできたらいいですね。
計量法に関する重要なお知らせ
本事例で導入されたロードセルユニットは、計量法の規定により最終充填設備としてはご使用いただけません。
今回の設備は小分け作業の省力化を目的とした設備として導入されており、栗田化学研究所様では充填後に別途、検定済みの計量器で重量確認を実施されています。
最終的な商品重量の確定には、必ず適切な計量設備での確認作業が必要となります。
【営業コメント】
数年前にお問い合わせをいただいてから、展示会でのロードセルユニットご紹介を経て、時間をかけて仕様を打ち合わせしながら最適な製品に仕上げることができました。
今回はロードセルでの計量機能と真空ろ過機能を組み合わせた仕様で技術的な難易度は高かったのですが、お客様にご納得いただける製品をお届けできて良かったと思っています。
【編集後記】
今回のインタビューを通じて、担当者の方の現場改善に対する真剣な取り組み姿勢に深く感銘を受けました。
3年間にわたる設備探索の経緯や、作業者の健康を第一に考える視点をお聞きし、私たちもより良い提案を今後もしていきたいと身が引き締まる思いです。
貴重なお時間をいただき、現場の実情を詳しくお聞かせいただいた栗田化学研究所様に心より感謝申し上げます。
手作業の重労働でお困りではありませんか?











