もっと撹拌効率を上げたいときは?

内容液に合った仕様の撹拌機を選定すること以外にも、撹拌効率を上げる方法があります。

この記事では、撹拌効率の向上に重要な「粘度」「液流」「撹拌タンク」の3つのポイントに焦点を当て、撹拌効率を上げる方法を解説します。

目次

高粘度液は温めて粘度を下げる!

粘度のある液体のイメージ

粘度の高い内容液の撹拌は、なかなか混ざらずにムラができてしまいがちです。
また、撹拌機もパワーがあるものを選定しなければなりません。

内容液の加温が可能な場合は、ヒーターなどで温めて粘度を下げた状態で撹拌すると、ムラなくスムーズに撹拌できます。

ステンレス容器の温調方法は、主に以下の3つの方法が採用されています。

ステンレス容器の温調方法

温めながら撹拌できる「ヒーターユニット」であれば、1台で撹拌しながら温調できます。
ヒーターユニットはジャケット部にヒーターが内蔵、タンクには直接撹拌機が設置できる、高粘度液の撹拌温調に適した撹拌装置です。
ヒーターユニット

「バッフル」で液流を変化させる!

ヘルールバッフル板

バッフルは邪魔板とも呼ばれる、容器内に入れる板のことです。

MONOVATEでは、取り付け・取り外しが簡単なヘルール式のバッフルを製作しています。
ヘルールバッフル

バッフルの使用前後のイメージ

バッフルを設置していないと、障害物が無いため液が回っているだけの状態(共回り)になり、上下の液流が生まれにくくなります。
バッフルを設置すると、撹拌機による液流がバッフル板に当たることで乱流となり、撹拌効率が向上します。
撹拌効率を劇的に向上させる!バッフル(邪魔板)の効果と導入メリット

撹拌に適した容器を使う!

いろいろな種類のステンレス製タンク

撹拌しやすい容器を使用することも、スムーズな撹拌には大切です。

角がない容器

角がある容器は、溶け残りなどが溜まりやすく撹拌ムラの原因になります。

MONOVATEのステンレス容器は丸型です。
また、底の立ち上がり部分にも丸みを付けています。

カドアール構造

デッドスペースがない容器

撹拌しにくいスペースを極力無くした容器を選定します。
さらに底がお椀のような形状(鏡板底)であれば、隅々まで対流し均一に撹拌できるため、平底に比べて撹拌性にも優れています。
鏡板底とは

撹拌タンクのデッドスペース

液温調節できる容器

内容液を昇温させることで、粘度を下げたり材料を溶解することができ、撹拌時間の削減になります。

撹拌温調ユニット
温調容器

撹拌温調ユニット

撹拌機を取り付けできる容器

撹拌機を持つことなく作業でき、作業効率の向上、作業者の負担軽減になります。
撹拌性に優れた、カクハン機座付鏡板型ジャケット容器がおすすめです。

特長:

  • 撹拌機が取り付けできる
  • 丸型容器
  • デッドスペースの少ないタンク底バルブを採用
  • 保温、冷却に使えるジャケット付き

カクハン機座付鏡板型ジャケット容器

カクハン機座付鏡板型ジャケット容器

撹拌デモができます

デモ実験風景

MONOVATEでは、実機を使用してデモ実験をすることができます。
「実際の原材料を使って撹拌テストしたい」「いろいろな撹拌条件で試したい」などのご希望がありましたら、気軽にお問い合わせください。

デモの詳細を見る

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