どんな工程で使う容器なのか
Q
この吸引ろ過容器は、どのような工程で使われているのですか?
液から粉体を取り除くための工程で使っています。
弊社の研究所では、電子材料由来の粉体に含まれる有価な成分を回収・再生するプロセスを開発しているんですが、
ほしいのは粉体の成分を溶かし出した「液」の方なんです。
前工程のタンクで撹拌・加熱して成分を溶出させて、この吸引ろ過容器でカーボンなどの粉体を取り除き、抽出した液を次の工程で使います。
今はラボから100Lスケールへのスケールアップ段階で、その一部を担っている容器です。
▲真空ポンプで容器内を減圧し、吸引の力でろ過する
Q
製品選定はどのように進んだのですか?
もともとラボのろ過装置を代理店さん経由で買っていたので、それより大きいサイズがないかというところから始まって、MONOVATEさんを紹介してもらいました。
最初は既存のラインナップ品を紹介いただいて、そのまま発注しようか悩んだんですけど、下の受け容器に対してろ過面がだいぶ小さいから、これはすごく遅いかもしれないなというところがあって、相談させていただきました。
最初からそれを入れていたらちょっと危なかったので、良かったなと思います。
デモテストから特注製作へ
デモテストは2回実施された。1回目は
標準品の吸引ろ過と加圧ろ過の方式を比較し、「吸引方式のままろ過面積を大きくする」という方向性を決定。
2回目は
φ240ろ紙対応のろ過部分を実際に製作して検証し、良好な結果が得られたことで受け容器側も製作。一式として納入に至った。
デモテストの詳細はこちら(ブログ記事)
Q
実際にデモテストをやってみていかがでしたか?
やって本当に良かったです。
ぼんやり「これぐらいのろ過スピードがいい」というのがあった中で、テストをせずにそのまま導入して、いざ使ったらすごく遅かった、となったら引けなくなりますから。
テストで何リットルが何分で落ちるか、液の色がどうなのかまで確認できました。
実は、御社以外のメーカーさんで事前テストをやってくれるところはなかったんです。
安いものではないので、入れてダメだったら直すお金と時間がまたかかる。時短の意味でも、お互いの信頼関係という意味でも、実証試験があるのがベストだと思います。
▲デモテストでの炭素のろ過の様子
Q
特注対応についてはいかがでしたか?
「この製品以外ないんで無理です」みたいなのがなかったんですよ。
そういう意味ではすごいありがたかった。ろ過面の懸念を相談したら、カスタマイズをすぐ検討して返してくれました。
他のメーカーさんだと、寄り添ってやってくれてはいるんだけど、結局出てくるアウトプットがいまいちだったりする中で、そこは全然違いましたね。
導入後の運用と効果
Q
導入後の運用はいかがですか?
運用方法さえ気をつければ、詰まりもなく使えています。
前工程から来る液は細かい粉体を含んでいて、そのままろ過するとろ紙が詰まりやすいんです。
そこは試行錯誤しながら運用を工夫したことで、ろ過にかかる時間も目標の範囲に収まるようになりました。
各工程を決められた就業時間の中で終わらせるのが前提なので、そこをクリアできたのは大きいです。
設備の業者選びで大事にしていること
Q
設備の業者選びで大事にしていることは何ですか?
コミュニケーションが取りやすくて、アフターサービスまでちゃんと見てくれるところですね。
複数の会社に分けて発注して、連携がうまくいかずに苦労した経験があるので。
あとは安全仕様。弊社は安全への要求が結構厳しいので、価格が安くても安全仕様が損なわれるのはリスクです。値段が高くてもそこの話を聞いてくれる業者がいい。
その点MONOVATEさんは、埼玉と関西で距離はあるんですけど、やり取りがしやすかった。
私が東京に行く機会に合わせてデモテストの日程を組んでもらえたりして、ありがたかったですね。
▲デモテストの様子。既存品を組み合わせ、最適解を探っていく
今後の展望
Q
今後の展望をお聞かせください。
まずはこのスケールでラボと差がないというデータをしっかり作ることが最優先です。
この後の工程でも装置の導入が必要になりそうなので、社内の方針が決まったらその時もまたMONOVATEさんにお願いできたらと思っています。