今回は、長く使ってきた樹脂タンクをステンレスタンクへ更新するにあたり、IQOQ(据付・動作確認)に立ち会った際、現場のご担当者にお話を伺いました。設備更新に踏み切った背景から、選定のポイント、導入後に期待している効果までをご紹介します。
導入前の課題と製造工程
Q
はじめに、今回導入された設備と、どのような製品づくりに使うのかを教えてください。
今回導入したのは、ベルヌーイ流撹拌機を備えた500Lのステンレス製撹拌タンクです。内面は電解研磨仕様にしてもらいました。
この設備で、消臭剤の製品づくりに使う原料を仕込んでいます。
ベルヌーイ流撹拌機とは
▲今回導入した500Lのステンレスタンク。上部に撹拌機を2基備える
▲電解研磨した内面。
ベルヌーイ流撹拌機2基に上下二段構成で撹拌体を搭載
Q
今回更新する前は、どのような設備で、どんな困りごとがありましたか?
以前は樹脂製のタンクを使用していました。ただ、長く使ううちに樹脂が硬くなって割れたり、内側に傷がついたりしてくるんです。
その傷やくぼみに汚れが入り込みやすくて、抗菌剤などで抑えながら使っていました。さらに、液体に着色剤が入っている色のついた製品だと、着色剤が樹脂に染みてしまうこともあり、劣化した樹脂だと洗浄の手間もどんどん増えていました。
撹拌機も以前はただのプロペラ式で、強く回すと液面が暴れて脇から溢れてしまう。そうなると強く撹拌できないので、扱いに気をつかっていました。
▲従来の樹脂タンク。容量は今回導入したステンレスタンクと同じ500L
設備選定の背景と仕様検討
Q
今回、設備更新に踏み切られたきっかけと、MONOVATEにご相談いただいた理由を教えてください。
MONOVATEさんには、5年ほど前にもボイラー設備や温調タンクなどを納めてもらっていまして、その5年前の当時から「樹脂製タンクをいつか更新したい」という構想はずっとありました。
ただ予算の都合で、なかなか踏み切れない状況が続いていましたが、今回ようやく踏み切れた、という感じです。
▲5年ほど前に納入したボイラー・温調タンク設備
Q
撹拌機やタンクの仕様は、どのような点を決め手に選ばれましたか?
撹拌機は、MONOVATEさんの営業さんから「万能な撹拌機ならベルヌーイ流撹拌機がいい」とすすめてもらいました。実際に動かして見せてもらって、回しても液面が暴れないことも確認できたので、納得して決めました。
ベルヌーイ流撹拌機は暴れずに速く回せるので、今後、溶けにくい原料を扱うようなときにも活きてくるかもしれませんね。
タンクは1000Lのご提案もいただきましたが、もともと使っていた樹脂タンクと同じ500Lで製作してもらいました。容量を変えずに置き換えられるので、無理なく更新できました。
材質は、汚れの付着を抑えてサニタリー性を高めたかったので、タンク内面は電解研磨(電気の力で内面を微細に溶かし、汚れの残留を防ぐ高品位な表面処理)仕様にしてもらいました。
▲水を入れて撹拌した様子。速く回しても水面が暴れない
▲撹拌機を載せる専用スタンド(撹拌機2基仕様)
撹拌機スタンドを見る
導入後に期待する効果
Q
新しい設備で、どのような改善を期待していますか?
ステンレス、しかも電解研磨なので、樹脂のときのように傷に汚れが入り込む心配が減ると思っています。着色剤が染みることもなくなるはずなので、洗浄の手間もかなり楽になるはずです。
ステンレスはきれいに洗えるぶん洗浄性が上がって、いろいろな品目(多品目)の製造もしやすくなると思っています。
▲IQOQ(据付・動作確認)の様子。技術担当が立ち会って確認
今後の展望と設備更新の進め方
Q
今後の展望を教えてください。
今回ステンレスで問題がなければ、今後も予算を調整しながらステンレスタンクを増やしていきたいです。
設備投資としてなかなか踏み切れない状況がありましたが、だからこそ、まずは1台入れてみて、問題がなければ少しずつ広げていく。そんな進め方で続けていけたらと思っています。